① 中国AI『DeepSeek』の台頭でエヌビディア株17%急落、過去最大の時価総額損失
中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が極めて低コストながら高性能のAIアシスタントを発表しました。米国App StoreでChatGPTを抜き人気トップとなり 、その台頭により米ハイテク株が売られてエヌビディア株は17%急落。1日で約5,930億ドルもの過去最大の時価総額損失を記録しました 。
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/what-is-deepseek-why-is-it-disrupting-ai-sector-2025-01-27/
② OpenAI、米政府専用の「ChatGPT Gov」を公開
OpenAIは競争激化するAI市場の中、米国政府機関向けに特化した対話型AIサービス『ChatGPT Gov』を発表しました 。政府機関が自身のAzureクラウド上に導入でき、ChatGPT Enterprise相当の機能(カスタムGPT作成など)を利用可能です 。
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/openai-launches-chatgpt-gov-us-government-agencies-amid-rising-ai-competition-2025-01-28/
③ アリババ、DeepSeek超えをうたう新AIモデルを公開
中国IT大手のアリババは、生成AIモデルの最新版『Qwen 2.5-Max』を春節休暇中の1月29日に発表しました 。急成長する中国発の低コストAI企業DeepSeekに対抗する動きで、同モデルがOpenAIのGPT-4やDeepSeek-V3など既存の最先端モデルを総合性能で上回るとアリババは主張しています 。
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/alibaba-releases-ai-model-it-claims-surpasses-deepseek-v3-2025-01-29/
④ ソフトバンク、OpenAIを評価額約36兆円で大型出資交渉か
OpenAIが企業価値3,000億ドル(約36兆円)で最大400億ドル(約5兆円)を調達する交渉を進めており、ソフトバンク・グループが主導投資者として名乗りを上げています 。この巨額資金は、非営利部門による経営支配を外すという条件で投入される見通しで、中国発の格安AIモデルDeepSeekの登場で高騰するAI開発費への懸念に対応し、米国のAI競争力を維持する狙いがあります 。
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/openai-talks-investment-round-valuing-it-up-340-billion-wsj-reports-2025-01-30/
⑤ 音声AIスタートアップElevenLabs、約250億円を調達し評価額約4,300億円に
英ロンドン拠点の音声AIスタートアップElevenLabs(イレブンラボ)はシリーズCで1億8,000万ドル(約250億円)を調達し、企業評価額が33億ドル(約4,300億円)に達しました 。同社は多言語・多アクセントのAI音声合成ツールを提供しており、今回の資金でより表現力豊かな音声AIの研究開発や新製品創出を進める計画です 。
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/voice-ai-startup-elevenlabs-closes-new-funding-round-33-billion-valuation-2025-01-30/
⑥ 米NASA、職員による中国AI『DeepSeek』利用を禁止
米航空宇宙局(NASA)は1月31日付の通達で、中国製AIチャットボット『DeepSeek』の社内利用を禁止しました。NASA職員はDeepSeekのサービスを業務端末やネットワークで使用したり、同プラットフォームに機密データをアップロードしたりすることを禁じられています 。この措置はDeepSeekのデータが中国に保管されることへの安全保障上の懸念に対応したものです 。
https://economictimes.indiatimes.com/news/international/global-trends/here-is-the-list-of-countries-and-government-agencies-that-have-banned-deepseek-ai/articleshow/117953500.cms
⑦ OpenAI、推論特化の小型モデル「o3-mini」を無料公開
OpenAIは、高度な推論(論理的思考)に特化した新たな小型AIモデル『o3-mini』をリリースしました。従来の大規模モデル(o1)並みの科学・数学・コーディング性能を維持しつつ応答速度を高め、コストを大幅削減したのが特徴で、ChatGPTやAPIで無料利用が可能です 。中国DeepSeek社の低コストモデルR1の登場を受け、予定を繰り上げて投入されたと報じられています 。
https://decrypt.co/303970/openai-o3-mini-early-launch-first-tests-deepseek
⑧ 英国、AIによる児童虐待画像の生成を世界で初めて犯罪化へ
イギリス政府は、AI技術を悪用して子どもの性的虐待画像を生成する行為を違法とする方針を発表しました 。AIで児童の裸の画像を作成・所持・配布した者に刑罰が科され、そうしたAI生成画像の作成ツール(いわゆる「ペドファイルマニュアル」)の所持も犯罪となります 。急増するAI悪用のオンライン児童搾取に対応する措置で、英国はこの新たなAI犯罪を世界で初めて導入します 。
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/uk-makes-use-ai-tools-create-child-abuse-material-crime-2025-02-01/
⑨ OpenAI、インターネット自動調査ツール「Deep Research」を公開
OpenAIは、複雑なリサーチ業務をAIが自動で行う新ツール『Deep Research』を公開しました 。ユーザーが課題を入力すると、ChatGPTがウェブ上の複数の情報源(テキスト、画像、PDFなど)を検索・分析し、まるで調査アナリストのようなレポートをまとめてくれます 。人間が数時間かけて行う調査を数分でこなす一方、情報の信頼性評価や不確実性の表現といった点にまだ課題があるとされています 。
https://www.reuters.com/technology/openai-launches-new-ai-tool-facilitate-research-tasks-2025-02-03/
⑩ LinkedIn創業者、AIでがん新薬開発を目指すスタートアップ「Manas AI」を設立
ビジネスSNS「LinkedIn」の共同創業者リード・ホフマン氏は、癌研究者シッダールタ・ムケルジー氏と共に、AIで新薬開発を支援するスタートアップ「Manas AI」を立ち上げました 。同社は乳がんなど難治性がんの治療薬発見をAIで加速させることを目標としており 、シード資金として約2,460万ドル(約30億円)を調達しました 。