Gamma(ガンマ) AIとは何か?
パワポ・スライドを自動作成
Gamma(ガンマ) AIは、プレゼンテーション・スライドを作成してくれる生成AIです。デザイン・文章・レイアウトの自動生成から、オリジナルの画像まで生成してくれます。一行のプロンプト(指示文)を入れるだけで、わずか1分で高品質なスライドを生成してくれるのが特長です。
すでにドキュメントでまとまっているテキストの資料化も可能です。デザインやレイアウトが苦手な方や、工数をかけずにプレゼン資料を作成したい方、大枠の雛形は自動で作成してカスタマイズは手動でやりたい方などにぴったりの生成AIです。
Gamma AIの便利な点
豊富なテンプレートから自動生成
作成するスライドの内容を読み込んで、マッチしたテーマ・テンプレートを自動生成してくれます。ビジネス・教育・クリエイティブな場面など、さまざまな用途に適したデザインを生成可能で、生成後のテーマ変更やカスタマイズもできます。
テキスト自体の作成も、テキストの資料化もできる
一行程度のテーマだけを指定してテキスト・スライドを作成してもらうことも、すでにあるドキュメントやWebページの内容を資料化してもらうことも可能です。
画像も生成してくれる
スライドに挿入される画像はWebからの収集だけでなく、自動で画像を生成し挿入してくれます。ただし、画像は著作権フリーの画像以外も使用される可能性があるため、取り扱いには注意しましょう。
日本語の生成が可能
日本語でのスライド作成もサポートしていて、違和感のないテキストを作成してくれます。
プレゼンテーションの開始
作成したスライドは、そのままGamma AIのアプリケーション上でプレゼンテーションが可能です。
ファイルの出力・インポート
作成したスライドは、Googleスライドと同じように共有リンクの発行が可能です。また、ファイルはPDF、パワーポイントで出力可能です。すでにあるスライドのファイルをインポートしてレイアウト・テーマを新しく指定、また手動で編集も可能です。
Gamma AIの料金
無料で使えるFreeプランとProプラン(月額16ドル〜)があります。
Freeプラン
Freeプランはクレジット制になっていて、登録時に400クレジット付与されます。一回のスライド作成で40クレジット消費するので、一番消費量の少ない使い方だと資料の新規作成は10回可能です。具体的なクレジットの消費量は作成するスライドの複雑さや内容によって増えていきます。例えば、スライド作成後の画像生成は10クレジット、追加でのスライド(カード)追加は5クレジット必要です。
クレジットは紹介制度があり、一人に紹介すると200クレジット新たに獲得できます。
また、変更履歴の閲覧機能があり、Freeプランでは7日間と制限があります。また、テキストのフォントを変更できないのが地味に不便な点です。
Proプラン
月額料金が16ドル(約2,240)かかりますが、クレジット制限なしで無制限に資料作成が可能です。変更履歴の閲覧も無制限になり、優先サポート、カスタムフォントなど、より高度な機能が利用できます。
Gamma(ガンマ) AIの使い方
実際にGamma AIを使ってプレゼン資料を作成していきます。
Gamma AIの登録方法
https://gamma.app/にアクセスし、「Sign up for free」をクリックします。
Googleログイン、またはEmailでアカウント登録をします。
登録後、ワークスペース名を設定しましょう。デフォルトでは「◯◯(名前)のWorkspace」と入っているので、そのままでも、自由に変更しても大丈夫です。
「AIで作成する」画面が出てくるので、「テキストを貼り付ける」「生成」「ファイルまたはURLのインポート」の3つから選択します。
まずは、「生成」を試してみます。
プロンプトを入力してスライドを0から作成する
一行のプロンプト(入力文章)からアウトライン(見出し)を作成してくれます。今回は「労務管理SaaSの導入を推進する社内用の資料」の作成をしてみます。カード(スライド)の枚数、口調が設定できます。この時点でアウトラインも設定可能で、それに応じたテキスト・レイアウトを自動生成してくれます。
下にスクロールすると「設定」があり、
・カードあたりのテキストの量
・画像ソース、画像スタイルの指定、画像モデル
を指定できます。
下のアドバンスモードを押すと「コンテンツの対象者」「語調」などのより細かい指定が可能です。
ここで40クレジットを消費して、プレビュー画面に移ります。右側からテーマを指定できます。(生成後にも変更可能です。)
こちらが、生成した資料です。
一行のプロンプトから、8枚のカードで構成されたプレゼン資料が作成されました。画像は自動生成され、レイアウトやテキストの内容・インフォグラフィックも自動生成されます。
各カードの文字の編集やレイアウトの編集も、この画面から手動で行えます。右側のバーから、パワーポイントやKeynoteと同じように文字の大きさの変更や図の設定などができます。
右上のプレゼンテーションボタンからプレゼンを開始でき、スライドが全画面表示されます。
左上の家アイコンからホーム画面にもどると、先程の資料が保存されているので、今後も編集可能です。ただし、Freeプランでは7日前までのバージョン履歴までしか戻れません。
実際にスライドが生成される様子を下記の動画でご覧いただけます。生成を押してから30秒ほどでスライドの雛形が完成します。
テキストを貼り付けて資料を作成する
今度は「BtoB SaaSツール販売会社の月次報告書」について、テキストや数字などの内容がある状態で資料を作成してみます。
左のカードの「テキストを貼り付ける」を選択します。
フィールドに資料にしたい文章を貼り付け、「続ける」を押します。
先ほどと同じようにプレビュー画面になるので、テーマを選択して生成します。
自動でカードが配置され、先程と同じように雛形が生成されました。
こちらも先ほどと同様に、手動で変更して細かいカスタマイズが可能です。事前に用意したドキュメントを手軽に資料化したい時は、デザイン作業が不要なので非常に便利です。
ファイルまたはURLのインポート
最後に、右の「ファイルまたはURLのインポート」を試してみます。
- パワーポイント/ワード/PDF
- Googleドライブ/Googleドキュメント
- URL
など、作成済みのファイルまたはWebページの読み込みが可能です。
読み込み後は、これまでの手順と同様にプレビュー画面からテーマを選択し、資料を生成、自分で手直しをする流れです。
生成された資料の手動でのカスタマイズ
パワーポイントやKeynoteと同様の手動でのカスタマイズ機能がサポートされています。
テーマの変更
右上のテーマを押すと、プレビュー時と同じようにテーマを選択し、変更可能です。
フォントの変更
Freeプランではサポートされていませんが、有料版では各テキストのフォントが変更可能です。
背景変更
カードの背景の大きさや焦点のカスタマイズや、またランダムに変更することが可能です。
カードの追加挿入
右側のカードテンプレートのアイコンから、新規でカードを選択できます。カードのテンプレートも、パワーポイントと同じように豊富な選択肢があります。
ドロップ&ドラッグでカードの追加が可能です。
画像・動画などの埋め込み
画像・動画・アイコン、QRコードの埋め込みなども可能です。
グラフ・図表・スマートレイアウト
デフォルトで用意されているものから選択して挿入できます。
各図表の編集も直感的で非常にやりやすいです。
このように、通常のプレゼン資料作成ツールとしてもユーザーインターフェースが優れていてとても使いやすいです。
AI機能を使ったカードのカスタマイズ
画像生成
すでにカードにある背景や画像を変更したい時は、右クリックまたはダブルクリックを押します。
画像を選択する画面になり、AI画像を選択します。
すると、プロンプトが自動入力されて、新しい画像が生成されます。
画像の生成には追加で10クレジット必要ですが、もしプロンプトをうまく活用できれば、場面にあったオリジナルの画像を作成できます。
AIでカード編集
編集したいカード(スライド)の左上の「AIで編集」のアイコンをクリックすると、編集の方向性が提示されるので「もっと視覚的に」を選んでみます。
すると、一瞬で視覚的にわかりやすい画像が挿入され、レイアウトも変更されました。
カードの自動追加
前後のカードに補足して追加したい内容がある場合、プロンプトを入力することで、自動生成してくれます。その場合は、5クレジットが必要です。
「今月の市況について」というカードを追加してみましょう。
内容が少なかったので、カードの編集にて「もっと具体的に」を選択します。
さらに「もっと視覚的に」を選択します。
特に手動で編集作業をすることなく、自動でカードが追加されました。
このように、AIならではの自動生成機能が非常に便利です。テキスト内容は自分で追加するのを基本とし、レイアウトや画像の選択は自動で行うことで、クオリティを保ちながら作業時間を大幅に短縮できます。
資料のエクスポート
右上の「⋯」からメニューを開いてエクスポートを選択すると、PDF、パワーポイント、PNGでの出力が可能です。
会社資料などのテーマのインポートは可能なのか
会社員の方は、会社で使う提案資料などはすでにテンプレートが決まっているというシチュエーションも多いと思います。そのテンプレートのルールを守りつつ、レイアウトが自動生成されると本当に実用的ですよね。
Gamma AIのダッシュボードを開くとインポートの項目があり、3種類から方法を選べます。
- AIインポート:クレジットを消費して、テキスト内容を元に新たに資料を作成
- プレーンインポート:テキストのみをインポート
- テーマの輸入:元の資料のテーマをGamma AIに取り込む
Gamma AIに実際に会社資料を上記の3つぞれぞれでインポートしてみました。
テーマをインポートして、カスタムテーマとして保存したところ、あくまで元のテーマに似たテイストのテーマに留まり、会社で使用する資料としてはデザインし直す必要がありました。この使い方ができたら、個人的にはかなりの業務効率向上が見込めるので今後に期待です。
Gamma AIを利用する際の注意点
テキスト内容の事実確認
テキストも自動生成してくれますが、他の生成AIやLLMと同様に、内容が正しいとは限りません。必ず事実確認をする、またはテキスト自体は自分で作成するようにしましょう。
画像の著作権に注意
こちらも他の生成AIと同様に、生成された画像の著作権に注意してください。商用利用可能であるか、問題のない一般的な内容の画像であるかなどを確認の上、ビジネスでご活用ください。
まとめ:Gamma(ガンマ)AIは新規スライド作成では非常に便利
パワポ資料の新規作成をする時に、テキストの自動生成・テーマ・レイアウト・画像の自動生成ができ、また生成後の編集も自動・手動ともに使い勝手のよいGamma AI。クレジット制ですが、無料枠の中で使える機能は幅広いので、様式やルールが決まっていない新しい資料を作成する時にはぜひ使ってみてください!
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